おおまじめ2
子供の運動会でのこと。
「つづいてはー、大綱引きです!お母さんお父さんと6年生全員による綱引きです。どうぞ保護者のみなさん前へ!」
私はこういう参加型のタイプは子供のためにと、積極的に出るようにしているわけで。
この時も、さっそうと前へ進んだら一番前になったわけで
私のうしろにズラーと保護者がワイワイ並んでいた。
「それでは6年生対お父さんお母さんよーい、スタート!」
綱引きがはじまり、私は力いっぱい綱を引いた。
これ以上無理なぐらい体がななめになって足もふんばり、顔がまっかになっていたと思う。
とにかく負けそうだったので必死だった。
「ストーップ!6年生の勝ちでーす!」
無事に綱引きが終わり旦那さんのもとへ戻ると、予想もしない悲劇の一言が。
「君だけだよ。一生懸命綱引っ張っていたの。
後ろはみんな立っていたよ。」
「・・・・・・・」
なんですってー
それはいったいぜんたいどういうこと?
つまりこうだ。
この勝負は6年生に勝たせてあげるように大人の暗黙の了解としてのイベントになっていたらしい。
そしてそんな暗黙の了解を知る由もないわたしは一番前でひとり、6年生と大綱引きしていたわけだ。
運動会なんか、運動会なんか。クソ。