情熱をもとめて
いままでヨーロッパの本をたくさん読んだ。
18の時からずっとベルギーやドイツに行きたかったけれど実現に至っていない。
ひとつの物事にとらわれない自由な生き方の海外に強く惹かれる。
昔から周りの人と見当違いな考え方をするわたしなので、本気で自分は頭がおかしいのか、と悩んだりしたけど・・・そうじゃないんだ。
わたしじゃなくて周りがおかしいんだ。
だから、いろんな生き方をしている海外に行きたくてフランス語教室や図書館に通い詰めたけれど、結局そのまま就職して結婚した。
このまま行けずに終わるんだろうか?
確かなのは、
あのころの情熱はもうないということ。
私の前に立ちはだかる借金や生活のための仕事や子供たちの世話などで
「情熱」が入る余地が一切ないのだから。
ただ、辻 仁成さんの「世界は幻なんかじゃない」を読むと
あの情熱が胸にこみあげてくる。
「忘れてはいけない。あなたはドイツに行くべきだ」
と、思い出させてくれるのだ。
ああ、もう一度読もう。
ドイツに行けないならせめて
あのころの情熱を。