〇〇ラブストーリー
中学3年のころ、よく出入りしているカラオケボックスがあった。
私は悪い仲間と、よくそこにあるゲームとか仲良くなった若いスタッフさんたちとおしゃべりしに行っていた。
そこのスタッフの一人に21歳のメガネかけた好青年がいて、私は好きになったのだ。
その人はテトリスがものすごく上手くて、いつも缶コーヒーを飲んでいた。
しばらくして、バレンタインデーがきた。
私はひとりカラオケボックスがあるビルの下にやってきた。手にはチョコを持って。
ビルの4階にあがってカラオケボックスの扉の前にきたのはいいけれど、中に入る勇気がなくて、ウロウロしていた。
「もういいや、帰ろう。」
渡すのは諦めて帰ろうとエレベーターの下のボタンを押して待っていたらカラオケボックスの扉が開いて中から女の人と好きな彼が出てきちゃって。
「あれ?どうしたの?」
彼が私に質問するけど、この修羅場にわたしはなんて答えたかしら。おぼえてない。
三人でエレベーターにのり、下についたとたん私は走り去ろうとしたけれどできなかった。
彼が私の腕をつかんでいて、「今日は送らないの?」と聞いた。
実は何度か、彼が仕事終わって家に帰るまでの道のりを「送る」という理由で何回か、くっついて歩いたことがあるのだ。
少しうしろを見ると、大人の女性がこちらを見ている。
「でも、いいの?」
私は女性をちらりと見て言った。
「いいよ、行こう。」
彼はそのままどんどん歩いていき、200m歩いたらチョコが渡せて、さらに200m歩いたらお互いつきあうことになった。
どう?ドラマにありそうなシーンでしょ。
しかも中学生と大学生の恋!
こんなことってあるのねえ。